『彼女は嘘を愛しすぎてる 14巻』で出てきたイヤモニってなに?

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イヤモニってなあに?

“彼女は嘘を愛しすぎてる”通称”カノ嘘”の新刊(14巻)が発売されましたね。

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心也がすごくかっこ良かったですね。
もともと心也の救われない感じや、どう考えても噛ませ犬的なポジションにキュンキュンしていたのですが、この巻でその気持ちが更に大きくなりました。心也には幸せになってもらいたい。

さて、話が逸れてしまいましたが今回はイヤモニ(イヤーモニター)についてのお話です。
今巻で”イヤモニ”についての描写があり、
主人公の”小枝理子”にCRUDE PLAY(クリプレ)のボーカルである”坂口瞬”が説明するシーンがあるのですが、非常に分かりづらい。

“イヤモニを着けるとお客さんの声が遠くなって寂しい。だから演奏の合間には外す。”
というカッコいい演出のための前振りなので、説明もあってないようなものなのでしょうが、もう少し噛み砕いた説明が欲しかった…

そこで、瞬の100分の1くらいのカッコよさの私が、瞬の説明の100分の1くらいは更に分かりやすく噛み砕いた説明できれば良いなというのが今回の目標です。
もしカノ嘘を読んで”イヤモニとは何だろう?”と思った方が、検索でこのブログにたどり着いてくださったらとても嬉しいです。

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まずは基本から

そもそも、イヤモニとは何なのか。
手っ取り早くWikipediaで調べてみましょう。

イヤーモニター (ear monitor) とは、ミュージシャンやオーディオエンジニアがマイクロホンで収録した音声や音響をチェックするために使用するヘッドフォンの一種。
略して「イヤモニ」などと呼ばれることもある。
Wikipedia

一番上の説明文には、こう書いてあります。
今回は、ライブで使用する場合の話なので、その下の概要部分まで少し下ってみましょう。

ライブ演奏する会場の大型化でのPAスピーカなどによる音の残響、観衆の声援などや、演者のステージ上での移動などにより演者自身が演奏などのモニター音声としての音が聞こえないことの解消(以下省略)
※一部分括弧内を省略してあります。
Wikipedia

引用がだいぶ長くなってしまいましたが、漫画はこちらの用途で使われています。

さて、この漫画では、”音がズレて聴こえる”という問題を解決するためにイヤモニを使っているという説明があり、その原因として”フラッターエコー”があるとのこと。
分からない。理子ちゃんも分かっていなかった。
そこで、音の秒速がうんぬんかんぬん、それが反響してうんぬんかんぬんとカッコいい言葉で説明さています。
しかし、いまいちよく分からない。
というわけで、カノ嘘では使われない(使ってはいけない)ダサい例えなどをつかって、出来る限り分かりやすく説明してみようと思います。

ざっくりといえば”やまびこ”

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すごく大雑把・かつ当たり前なたとえで恐縮すが、フラッターエコーとは”やまびこ”的なものです。
そうです。山でヤッホーと叫ぶと、時間差で聴こえてくるアレです。
あれの室内版です。

ご存知のとおり、やまびこは”自分の発した声が他の山に反射して戻ってくる現象”なのです。
山と山との間は遠くは離れているため、自分の声が向かい側に届いて戻ってくるまでに結構な時間がかかります。そのため、ヤッホーと叫んでから数秒後に声が帰ってくるわけです。

この漫画で説明されていたことも、この現象と同じで”声が響いて返ってくる”ということ。
しかし、ここで厄介なのは部屋の大きさ。
山と山よりと比較して、自分と部屋の壁の距離が近いため、声が戻ってくる時間が非常に短い。自分が声を発した次の瞬間には反射して戻ってくる。
しかもスピーカーでとても大きくなった音なのでしっかりと返ってきてしまう。
その自分が発した音と跳ね返ってきてしまった音が微妙なズレを生んでいるというわけです。

多少ずれてしまっても問題ないんじゃないの?
と思う方もいるかもしれませんが、そんなことは絶対にありません。
漫画でも扱われいたように、同期演奏(アテフリ)をする場合、音がずれてしまっていたら目も当てられないことになります。
ズレた音に合わせて演奏するフリをしていたら、曲が終わっても気づかずに演奏しているふりをズレた分だけ続けてしまう可能性があります。
キメがキマらないなんて最高にカッコ悪いですよね。
そのようなことを防ぐためにも常に正確な音を聴いておくのは大事なのです。

イヤモニについての意味や重要性がなんとなく伝わったでしょうか…
冒頭で大見得を切ってしまったわりに上手くまとめられなくて焦っているので、もう少しイヤモニに関する知識を書いて誤魔化しておきますね。

基本的には気にしなくていいです。

さて、このイヤモニですが、よほど大きな箱で演奏する以外は必要ないです。
上でも述べたように、反射した音が聴こえないようにするための機械なので、反射した音がコンマ数秒で返ってくるような場所なら音はズレて聴こえません。

なので、友人のライブを見に近場のライブハウスに遊びに行った際に、出演者がイヤモニをつけていなくても、「ププッ、あいつイヤモニもつけないで演奏してる」とは思わないであげてください。

天井の高さにもよりますが、以前1,000人以上入るライブハウスで演奏した際にもフラッターエコーは気になりませんでした。
それ以上の箱は演奏したことがないので分かりません。

そもそもステージが大きすぎない場合、”転がし(返しとも呼ばれます)”から出る音が一番大きく聴こえるので、反射した音をかき消してくれます。
(漫画では会場が武道館だったため、転がしから離れていると効果が外で鳴っている音に負けるというニュアンスでした)
なお、”転がし”はイヤモニのスピーカー版だという解釈で問題ないです。
ステージ上で鳴っている音をきっちりと出してくれます。

日常でもつかえるイヤモニ

さて、イヤモニについての簡単な説明をしたところで、おすすめのイヤモニを紹介します。
イヤーモニターといういかにも音楽っぽい用語を使われると、とても専門的な機械で、お値段が張るような印象を受けると思います。
“カノ嘘”で使われているイヤモニは、自分の勉強不足のため、調べることが出来ませんでしたが、きっとお高いのでしょう…
しかし、イヤホンやヘッドホンと同じように値段や性能も様々で、安いものは決して手の届かない値段ではありません。
“カノ嘘”を読んでいる音楽好きの人はぜひ検討してみるとよいのではないでしょうか。

まず、”イヤモニなんていう専門的なアイテムを日常生活で使う必要があるのか…”という気持ちになると思いますが、イヤモニは日常で音楽を聴くときにもとても役に立ちます。
嗜好品に”役に立つ”という表現はどうかと思うのですが、他に良い表現が思い浮かびませんでした。
下に理由を書いていきますね。

遮音性が高い。

もともと、外の音が聴こえないように作られているものなので、当たり前といえば当たり前なのですが、周りの音をしっかりと防いでくれます。
周りの雑音が聞こえなさすぎるという危険性はありますが、TPOを考えて使うならとても快適です。
また、もともとの遮音性が高いために、普段より小さな音量でもしっかりと音を届けてくれます。耳にやさしいです。

頑丈

ライブで動きまわっても壊れないようにできているので非常に頑丈です。
基本的にはコードも断線しづらくなっています。
商品によってはコードのみの付替えも可能なものもあり、万が一断線してしまっても付け替えられるようになっています。

また、耳から簡単に外れないように装着しなければならないため、付け方も普通のイヤホンとは少し違っています。
“shure掛け”で画像検索をしてみていただければ一目瞭然かと思います。
この付け方だけで本格派っぽいですよね。

音が綺麗

そして、音が良いです。非常に良いです。
流石はモニター用。録音した音源をチェックするために使われることも多いため、全ての音がしっかりと聴こえるように作られています。
今まで使っていたイヤホンでは聴こえなかった、細かい音や、埋もれていた音がハッキリと聴こえるようになります。

また、これは好みが分かれる部分かもしれませんが、
元々の音源をそのまま(フラットに)に出してくれるので、製作者の意図した通りの音で楽しむこと出来ます。
もちろん、商品によってどこの音域が強調されているなどはありますが、フラットに出してくれる傾向がつよいです。

さて、”イヤモニ”の良さについてひとしきり説明したところで、
最後におすすめのイヤモニのリンクでも貼らせていただこうかと思います。

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こちら、SHUREの215ですが、SHURE製品の入門機として知られています。
一万円以下の値段でこの品質は素晴らし過ぎます。申し分ないです。
電車で聴いていても、今までとおりの音量で周りの雑音は消えますし、今までよりも色鮮やかな音がします。
そして、見た目がかっこいい。専門的っぽい。

正直なところ、iPhone5に付属しているイヤホンもかなり素敵な出来なので、新たに一万円近く払って新たに買う価値があるのかどうかは微妙なところなのですが、付属イヤホンが断線してしまった方は、新たに安いイヤホンや同じくらいの値段のヘッドホンを買うくらいならこちらを買っていただきたいです。その価値は充分にあると思います。

さて、最後はステマのような文章で締めくくってしまいましたが、イヤモニについて何となく理解していただけましたでしょうか。
もともと詳しい知識をお持ちの方々にとっては、かなり端折ってある部分や説明不足の部分も多々あり恐縮なのですが、うまいこと雰囲気だけでも伝わればと思います。

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